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ご存じですか?

第7回 松戸の昔ばなし

松戸には古くから言い伝えられてきたお話があります。今回はそのなかの面白い話を2つ紹介します。

和尚と大蛇

昔の事です。馬橋の萬満寺の和尚さんは虫、鳥、人間と分け隔てなく何にでもやさしく、人々から慕われていました。
 お寺の裏にある池に、ひょうきんな大蛇が一匹住んでいました。とても大きな体をしていたので、和尚さんが食べ物をあげてもすぐに食べてしまって、いつもお腹をすかしていました。
 そんなある日、和尚さんを訪ねてきた人を見て無性に食べたくなってしまいました。「我慢できねぇ。ちょっくら頂こう」
 大蛇はその人の前に進んで行き、大きな口を開けて飲み込もうとしました。
 そこへ丁度お寺に帰ってきた和尚さん。見つけるやいなや、大蛇をおおいに叱りつけ、江戸川に追い出してしまいました。
 大蛇ははっと我に帰り、自分のしたことを深く後悔しました。あんなにやさしかった和尚さんの知り合いになんてことをしてしまったんだ、と涙を流して反省しました。
 その日から、毎日大蛇は江戸川から顔をだしては萬満寺の方を見て 「和尚さんごめんよ~。和尚さんごめんよ~」と泣いていました。
 そして江戸川を行き来する舟に馬橋の人が乗っていると、大蛇は懐かしんでその舟を止めるようになり、船頭さん達はその間舟が進まなくなるので、大蛇にほとほと困っていました。
 ある日、一人の若い船頭が運転する舟と大蛇が江戸川で出くわしました。その若い船頭は 「お客さんのなかに馬橋の人がいるでしょう。どなたですか」 と聞くと、客のなかにいた馬橋の人が手をあげました。 「それでは手をあげた人は、手ぬぐいを川のなかに投げ込んでくれませんか」 と言い、客もすぐに言われたようにすると、大蛇がその手ぬぐいに向かってうれしそうに飛びつき、水のなかに潜っていきました。
 その後、何ごともなかったように無事に川べりまで運行して行きました。
 それから何回もこのことをくり返しながら、馬橋の人は江戸川を渡っていったそうです。

八百比丘尼

上本郷の風早神社の前にある六軒新田の百姓6人が、長者さんの屋敷である庚申講に呼ばれました。 「きっと長者さんのところでは美味しい料理が食べられるんだろうな」 とそのなかの食いしん坊の1人が台所を覗いてみると、見なれない料理が6皿ありました。はて、何だ。と思っていると、奥で使用人達が 「あの百姓6人も長者の屋敷に来て、人魚の肉を食べさせられるとは思ってないだろう」 「気の毒なことだな」 なんて声が聞こえてきます。びっくりした食いしん坊はすぐにみんなの所に行き、そのことを言いました。 「なんじゃそりゃ。行くのはよそう」 「でも約束してしまったからな。料理は食べずに捨ててしまえばいいんじゃないか」 「よし、そうするか」 と百姓達は打ち合わせをして、長者の屋敷に行きました。
 ところがそのなかの1人に耳の遠い人がいて聞き漏らしていました。
 長者は盛んに料理を勧めましたが、人魚の肉と分かっている百姓達は一切箸をつけません。しかたなく長者は 「家の者といっしょに食べるといい」 と言い、包んで持って帰らせました。
 それぞれ百姓達は途中の道に捨てましたが、耳の遠い人はニコニコ顔で、家に持って帰り、ひとり娘に 「長者のところの料理だ。きっと美味しいぞ、たっぷり食べな」 と言い、娘は美味しそうに頂いたそうです。
 その娘は何年経っても歳をとらず、人々に気味悪がられ、若狭の国に移り住みました。
 千駄掘の人が若狭に旅した時、その娘は八百歳の尼さんになっていたそうです。

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