ご存じですか?
第1回 五香六実の誕生
五香、六実、という地名を見て、「あれ、数字がはいってるな?」と思ったことありませんか。実は深い意味があるんですよ。
新政府の開墾事業と入植者
明治2年維新後の明治政府は、馬の放牧場であった下総牧を開墾する計画をたてます。この事業を実際に動かしたのは、三井八朗右衛門を総頭取とする、東京の豪商達で設立された会社で、政府も20万両を出資し援助しました。そして東京で開墾民の募集をかけ、約8千人の人々が集まり、下総牧開墾事業が始まりました。実は会社の応募目標は、1万人だったといわれています。集まった開墾民には、・年間の衣食住を保障する。・13歳から60歳の労働者に、1人5反歩、屋敷地5畝歩を与える。・百姓ができない手工業者にも屋敷地5畝歩を与える。・開墾従事者には1人1日白米5合を貸し与え、60歳以上13歳以下にも、扶持米を与える。・病人には扶持米と、薬を与える。・自活できる開墾可能者はすぐ地主になれる。・婦女子や、体の弱い者には別の職を与えるという特権を与えられました。
入植順に名づけられた地名
はじめ開墾地には地名がなかったので、入植した順序により数字を組み合わせて名づけられ、初富(はつとみ)、二和(ふたわ)、三咲(みさき)、豊四季(とよしき)、五香(ごこう)、六実(むつみ)七栄(ななえ)、八街(やちまた)、九美上(くみあげ)、十倉(とくら)、十余一(とよいち)、十余二(とよふた)、十余三(とよみつ)となりました。
そして現在
ご存知のとおり、それぞれの街は違った特色をだしながら発展してゆき、今日に至っています。あなたの住んでいる場所も昔の人の汗と涙の結晶でつくられたんですね。感謝。感謝。ついでに、14番目があったらどういう地名だったんでしょうかね。