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徳川文武の「太平洋から見える日本」
第九十八回 私の海外旅行準備
今回の米国シリコンバレイ行きは、友人宅に駐車しているフォルクスワーゲンを「二年毎の排気検査(五千円ほど)に出す」ためだ。州により異なるが、カリフォルニア州には日本のような自動車の車体検査制度はない。私の車はもう二十年以上も前に買った中古で、当座は毎月のように故障し部品の交換に金がかかった。速度計は正常だったが、ある時期に距離計も壊れた。後に修理して現在四十万マイル以上の走行を示している。製造してから三十年なので、手に入らない部品が多い。この車を常時は運転しないし、登録料金(一万円ほど)や自動車保険、友人に払う駐車料金など毎年十万円以上は無駄だから、レンタカーにするべきだと私の友人に笑われる。しかし、手動変速機で運転する加速性能とステイションワゴンと言う使い勝手は、長いシリコンバレイの生活で大いに役に立った。
航空券の入手
旅行に必要なのは、第一に海外航空券、米国渡航認証と日本国の旅券、第二に滞在地のホテル予約、第三に運転免許証と車の鍵、第四に排気試験の予約などとなる。従来は成田発サンフランシスコ着往復の米国行き三十年来ユナイテッド航空のエコノミー席航空券を買って来た。ウェブでエコノミー席往復料金を見れば今は旅行の季節、中国系の航空会社が総費用十万円ほどで最も安く、米国の航空会社は十四万円ほどで高い。今回はユナイテッド航空の利用で溜まったマイル(エコノミー席では七回買えば八回目は無料になる)を活用し無料で飛ぶ。米国政府は、インターネットが始まって以来、米国機関(金融機関やウェブサースなど)に接続される全ての情報を手に入れている。二〇〇三年グーグルが登場してから、利用者の「ウェブ利用動作や個人情報」は完全にこのインターネット企業に吸上げられるようになった。
排気試験から登録へ
まずサンフランシスコ空港で米国に六月二十二日午前中に入国しパロアルトにある友人宅に向かう。空港からパロアルトの友人宅へ行く方法の第一候補は全路乗合シャトルかタクシー、第二候補は鉄道かバスでパロアルトに行き三つの選択肢から一つを選ぶ。第一肢は地元の無料シャトルで友人宅の近くまで行く、第二肢はタクシーで友人宅へ行く、第三肢は路線バスで友人宅に近い停留所で降り十五分ほど歩くことである。空港からパロアルトに行く方法は二つあり、第一は合計千円ほどかかるがバート高速鉄道のミルブレイでカルトレイン鉄道の南路に乗ればいい。第二の方法は、路線バスを乗継ぐことである。カリフォルニア州では年長者は乗るとき運転手に年長者であることを「告げれば子供運賃が適用」される。日本では、ややこしく金がかかる方法で老人パスが有料発行され、パスを携行しなければ特典は適用されない。私は空港から路線バスだけを乗継ぎ友人宅に行くことにした。これには三時間と三百円ほどかかる。空港から友人宅へタクシーで行くと一万円近くかかる。
宿泊場所
今回は金を払って友人の家に泊ることが出来ないため、宿泊予約サイトを利用してホテルを探した。私は米国のクレジットカードを使用し、ドル決済ができる米国のサイトを利用する。今回の旅行では、どこのホテルに宿泊するかが私の行動範囲を大きく左右する。投宿するホテルは、私が車の排気試験をする車修理場と同じエルカミノ通りにあるか、徒歩で近い場所にある必要がある。理由は、私の入国当日、車修理場に車を預けると交通手段がなくなるので、その夜ホテルに投宿するには路線バスを使うしか選択がなくなるからだ。そして次の日に路線バスで車修理場まで行き、排気試験に合格した車で、エルカミノ通りに近い、州の自動車局に行き、次年度分の車の登録を済ませることになる。今回は排気試験を行う車修理場と投宿するホテルとは同じエルカミノ通りにあることが必要だったが、そうでなければ、ウェブにある私設の宿泊施設が利用でき、ホテル経費(一泊一〇七ドル)が数十ドルは安くなる。私設宿泊施設は個人宅の一室であり、住居地域に立ちエルカミノ通りのような街道沿いにはない。シリコンバレイの膝元では、「イーバー」と言う私設予約客送サービスが一般化され、「私設宿泊施設」も利用され始めている。日本を半世紀以上も支配する自民党政権は、特権集団を保護して多額の政治資金を集め、金力と強権で国民を支配する。トランプ大統領と安倍総理大臣と金書記は見栄っ張りで似ているが、国民に奉仕することを忘れている。ご三人さま、日本領土と日本国民の安全が侵されないようお願いしますよ。
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