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特集記事

Vol.286 -- 2024 年 02 月号

徳川文武の「太平洋から見える日本」 徳川文武

第百七七回 能登地震の災害救援

一旦自然災害が起こると復旧が困難な地域
 新年から能登半島が深度七の強い地震に見舞われ、耐震防災都市計画が不十分だった能登半島各地の住宅の多くが崩壊したり、火災で民家が焼失した。現在、災害救援が思うように進まない理由は、災害現場に救援隊が入ることが困難なためであるといわれる。災害現場には地震で崩壊した家が立ちはだかり、すでに地震が起こってから二週間以上経つものの、崩壊した家の下敷きになった被害者を助け出すことに予想外の時間がかかった。地震災害の初期から自衛隊が救援作業に従事していたものの、現地に到達する鉄道や道路が寸断され、おまけに最も効率が良いはずの無線電話網さえ十分には機能しなかった。ここ四、五日は自衛隊のヘリコプターによる高齢者の避難所への移動作業も流れに乗ったように報道されてはいるが、すでに三百か所以上設けられた能登半島の避難所も日常生活を始めた避難者数に対して、救援品の配布が需要に追い付かない状況が発生しており、道路整備が需要に追い付いていない。地図を見る限りは、海路避難所へ救援物資を輸送することができるように見えるものの、自衛隊の船舶が港湾に着いて、日本海や富山湾から輪島市や珠洲市や七尾市に入港して陸路で物資輸送をすることが日常の報道はテレビで見ていない。裏日本の天候は、冬季に入り、寸断された道路を補修するにはさらに時間がかかると思われる。

今回地震が起きた能登地方は最近は北陸新幹線の開通で一段と交通が便利になった金沢の近隣になった。石川県には全国有数の農産地帯と工業地帯があるが、自然災害に関しては十分な社会保障の下部組織ができていない。

過去の教訓を生かせない日本
 日本には歴史的な災害が数多く起こっているが、その教訓を生かしていない。西欧諸国の歴史は度重なる隣国との戦争であると言われ、西欧人は「悪い記憶を捨てない」一方、日本人の美徳は「悪い経験を水に流し、後世に引きずらないことだ」といわれる。 しかし、日本人は過去の苦しみを忘れず、後世に活かす努力をした方が良いのではないか。日本は世界でも「苦しい戦争の思い出」が少ない方だと思う。「原爆の災害は日本人が作り出したものだと私は思う。阪神大震災や東日本大震災の記憶は、もっと思い出して、次の災害の苦しみや無駄を減らす努力をするべきだ。そして、今回の能登地震の記憶から将来への国家戦略が生まれるべきだ。たしか、民主党が政権を取った時に内閣府に国家戦略室なる名前特別な組織ができたと思うが、いつものこと、これは立ち消えになってしまったのではないか。これは日本中の頭脳を結集して再構築するべきだ。とくに日本の安全という意味で、自主的な方針を樹立するべきだ。

災害はいつでもやってくる
 テレビの報道を見る限りは、三十年前に起きた阪神大震災や十数年前に起きてまだ経済インフラが回復していない東日本大震災・大津波の経験が生きていると言われるが、今回のような直下型の能登半島大地震災害復旧は、「政府主導の緊急事件に指定して」国家が真面目に国民を救援することが必要であると思う。今回のような地震災害はこれから将来何回も起こる可能性があり、政治資金のごたごたを横に置いて災害の復旧に取りかかる必要がある。この手の作業は、雇用の創出に大きく貢献すると思われる。

災害復旧教育の必要性
 自治体単位で義務教育の枠の中で生徒の積極的な参加により、過去の大災害に対応する模擬学習を積極的に行う。
 今回のような地震災害を例にとって、夏休みなどを利用して実践訓練を行う。自衛隊や専門家の指導により、定期的に実践訓練する。これには人命救急の教育と実践を行う。

自然災害時に必須な社会機能
 義務教育の範囲で系統的に災害の起こり方とその回復の方法を学校で教える。ある程度の情報工学の入門教科をコンピュータを使って教える。

・情報機能として災害発生時に必要な機能には通信機能としてインターネットと携帯電話と公共放送の受信
・障害者に対しても通信機能は必要

社会インフラとして必要な機能
・大量輸送網
・鉄道と自動車道路と海路輸送網(海洋国日本には特に重要)
・ドローン情報網(飛脚ドローン)

災害時の避難機能と避難所の設置
・自分の住環境で災害発生時の安全を確保
・設備と安全確保方法の教育と実践
・最小限の生命持続物材
・保温材
・水と救急食品
・救急薬剤
・救急救助技能
自分がいる場所を報知して救助要請する方法
 学科習得と実践
 災害が起きると、日常では予想しないことが起こる。
 災害の疑似体験は、必ず将来役に立つ。
 山で道がわからなくなることや、知らない街で迷うことは必ずある。その対処方法をあらかじめ知っていれば、いざという時に役に立つ。

今回の能登地震の疑似体験
 必ず将来の役に立つ。
 今回の能登地震の体験を疑似経験するために、教材を作成して、指導を受けることは貴重だ。

 今まで取り上げたことを復習して、実際日常生活でそれが起きた時にどんな経験をするか再現して見ることは、必ず役に立つ。例えば、携帯電話がかからない、どどんな状況で? 道路が地震で陥没して歩けない。その時どうする?

 今回は雑然と能登地震のことを書いた。しかし、災害が起きる時どうなるかを考えるネタには使える情報が入っているだろう。読者の皆さんも、時間が余っているときに、 何気なく考えてほしい。義務教育で討論をするのもよい。関心がある若者を刺激して、学校のクラブを作るのもよい。巷に行われている学習塾へ金をかけて受験勉強のため自分の子供を行かせるのは、経済的な無駄以外の何物でもない。我我日本人は、他人の真似をするのは得意だが、他人に頼らないで、独立して物事を作り出すのは得意ではない。これが現在日本人が世界から、大きく引き離されてしまった最大の原因である。

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