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特集記事

Vol.206 -- 2017 年 06 月号

徳川文武の「太平洋から見える日本」

徳川文武

第九十七回 制度改革で悪化する日本の教育

こ教育の目的は何か
 義務教育の目的は、小学校入学から高等学校卒業前に、最低限の社会生活能力をつけることと、成長に応じた個人能力を伸ばすことと考えられている。高等教育では社会人としての一般常識と個人の資質に応じた専門能力を伸ばし、職業人としての基礎能力を身につけることが目的とされている。欧米では、幼児から個人の独立と個性を尊重する教育が伝統的に行われてきた。しかし日本の教育は、現在なお、「画一的な人間像」を備えることが、社会や雇用者から歓迎されている。日本では「挨拶の仕方」が企業従業員としてはきわめて重要で、入社試験に際して、採用の判断条件とさえ言われる。

大学受験競争の後遺症
 一九六〇年代から二十年ほど、日本の復興と現代化などによる国内外の需要で好景気だった。企業の雇用拡大と共に高学歴化が急速に浸透し、有名大学への受験競争は激しくなった。学校での通常の授業やその補習では有名校の試験準備は不十分で、大学に特化した予備校や塾の拡張が続いた。一九八九年に起こった不動産のバブル崩壊で、不動産投資に融資した金融機関は資金の回収が出来ず破綻した。そんな世の中の不景気にあって、企業の新卒採用数は激減したが、予備校や塾の需要は衰えず、日本における学校と予備校や塾による「平行学習」は相変わらず続いている。米国の大学入学は内申書と全国標準試験で評価され、学力試験はないので生徒はのびのび生活できるし、親の負担も少ない。しかし大学教育ローンの悩みは日米同様にある。

長期化する一党支配の弊害
 自民党独裁政権がもたらす経済利権の偏在は、国民の階層間の「所得格差」を拡大し、結果として「人口減少」が助長される。低所得で結婚も出来ず、低家族収入で子供をもてない。政府の支援不足で教育が満足に出来ない。日本の「教育水準」は「所得格差」が激しくなったため、世界の教育舞台からころげおちた。「教育水準」は生徒の学力で比較されるが、その裏には多くの要因がある。文科省が定める教科の内容は、教員の過重労働と学生の勉学不足でしばしば忠実には実施されない。自民党が一党独裁政権の長期化すると、低所得層が増え、税収が減り、医療費が増える。結果として、日本国の財政は悪化する。

小学校での英語教育
 文部科学省は「教育、科学技術、スポーツ、文化の四分野を担当する行政機関」と記されており、その機能には、教育の制度化と科目設定、教育機関の管理、教育機関に対する予算の付与もある。数年後の実施を控えて「小学校の低学年からの英語は必須科目」と制度化された。義務教育となれば、英語が必要な人口は、大都市と観光地に限定されるだろう。職業人で英語力が職業上必要と答えた人は、調査によれば十人に一人もいないと言う。現状では小学校の教員の多くに、英語を教える訓練をするか、日本人教師の負担回避に「外人英語民教師」を雇用する方法もある。しかし、私は義務教育での外国語教育は全て選択教科にし、この時間は「子供の能力開発」と言う「創造力発揮」に使った方がより生産的だと思う。

教師の過重労働
 日本は契約概念が希薄な国であるため、雇用される教師は雇用者である学校に対して、労働条件で弱い立場に立たされる。時と共に義務教育の学校でも課外の部活(運動部活動)が盛んになり、教師は本来の専任でない各運動部の顧問として職務外で働くことを校長から強要される羽目になる。教師は、活動安全の確保もあり、部活があるときは、授業以外の時間にも部活の時間に在場しなければならない。その結果、本務の授業の準備や生徒指導をする時間が不足、これを奉仕的に補えば過重労働になる。最近、携帯端末を使ったいじめによる生徒の自殺が報告される中、生徒の指導が出来ないほど、教師にも負担がかかっていると言う。

  欧米では、教師は契約に基づいて職務を担当するだけで、そのほかの業務は専任者が別に雇われる。日本教師の過重労働は日本の「契約概念」の希薄さから生じる。教師にも人権と面倒を見る家庭があり、契約した業務以外でその教師が仕事をすることはない。テレビ報道で言うように、学校長が「済まないが、うちの中学校では、先生に部活の顧問もやってもらうことになっている」と言うのは契約違反だ。また担任の教師が両親からの夜の電話に応対する必要もない。これが通用する日本は「後進国」になる。無理が通れば道理が凹む。

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