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特集記事

Vol.203 -- 2017 年 03 月号

徳川文武の「太平洋から見える日本」

徳川文武

第九十四回 長時間労働国 ニッポン

 雇用者は王様、被雇用者は奴隷
電通で名門大学の新卒従業員が「長時間労働」と「仕事の圧力」に耐えられず自殺した。上司が部下に残業時間の過小報告を強要した。うら若い女性新社員が自殺したため、調査委員会は女性の「労働時間申告」と「在場時間記録」を付き合わせたところ、大きな差があることが発覚した。日本では「日常茶飯事」で起きている氷山の一角である。要するに上司が、さらにその上司に「良い顔を見せる」ために作られた芝居により、部下が犠牲になった。実質的には、会社が従業員から「賃金の詐欺」をした重い罪である。

  電通は大企業であるが、会社の体質はやくざと違わないと言われても仕方ない。しかし、外食産業では、その多くは、ひしめく競争の中で客を奪い合う薄い利益の小企業も多く、契約さえはっきりしない、低賃金の時間労働者を雇用しているのが実情だろう。不法滞在の外国人研修生を安い賃金で夜遅くまで働かせる深夜食堂も多いと聞く。残念ながら、日本はとても法治国家とは言えない。予定された勤務時間帯に働けない事情があると、従業員から「割増の罰金を徴収」したり、暴言暴力を使ったりする雇用主がいくらもいると言うから驚きである。中小企業に働く若い労働者に対して、証拠が残るような法律的な知識を教育し、雇用者の不当な扱いを是正する手を労働監督署から差伸べてもらいたい。とにかく外食産業や建設業で働く労働者の姿は悲惨と言うほかない。過酷な労働は、人を不幸にし、人間の生命を短くする。生命あってこその人生。

お上は偉いという感覚
  テレビの時代劇で見るように、封建主義の江戸時代は、腰に刀を差して侍が威張っていたのだろう。明治維新以後は天皇を戴く軍国主義がはびこり、これまた軍人や金持ちや役人が国民を支配していた。その姿を見て育った国民は、太平洋戦争が終わり民主主義の世の中になっても、公僕である役人の権威をあがめてしまう。米国で生活して見ると、役人と国民の関係は全く平等であることに気づいた。お上が偉いと言う感覚は、我々日本人が長い封建時代から遺伝子に焼き付いている。わが国日本には欧米諸国のような自由を獲得して得た民主主義の経験もない。軍部は天皇を戴いて勝手に起こした太平洋戦争に惨敗し、知らないうちに民主主義の世の中に変わった。契約や法律と言った現代生活に必要な概念が身につかないうちに、昔の儒教道徳を学校で教えることになったらしい。人に会えば相手の年齢をたずね、上下関係を確認しないと気が済まないのが我々日本人だ。

  江戸幕府は「知らしむ可からず依らしむ可し」を、民を治める論理にした。また西暦前六世紀の古代に生まれた孔子が説いた教えである儒教は、日本人の精神基盤になった。昔のように変化が少ない時代が現代であるならば、将来は過去の延長になる。自民党政権は相変わらず昔の高度成長時代の経済政策を夢見ているように見える。選挙に勝ち政権を取れば、国民の生活が苦しくても、議員や役人は国民の金を無駄に使うから、国の財政は千兆円の大赤字で経済に余裕がない。日本の人口がどんどん減少している現在は、オリンピックをやり派手に箱物に投資してはならない。リニア新幹線を走らせても経済は良くはならない。大都市への大量人口流入を止めないと地方は滅びるが、有効な方法はある。

主体性が必要な日本
 文科省が小学校教育で強調し始めた「グローバル化」に「英語教育の拡充」、「情報化」に「プログラミング教育の導入」は、今は必須でなく選択科目にする方が良い。形骸化している大学入学試験制度を止めれば、進学塾も不要になり、家計も楽になる。無駄な二通りの勉強が不要になり、青春の時間をのびのび過ごせる。日本の成長は、国土は小さいが多民族国家のシンガポールや、国土が大きく巨大な人口を持つインドのようにはならないだろう。外国人研修生制度は、日本の研修受け入れ側が研修生を低賃金労働力と扱うと悪評だから、見直しが必要だろう。とくに多くの受け入れ側が、外国人に馴れていないので、双方の間に不満が発生すると思われる。かつて南米諸国の日系人の多くを日本国内の自動車関連企業に振り当てたが、農業、漁業、林業や食品関連産業の方が向いているのではないか。研修後の希望者の中から、慎重に選考して季節労働ビザを発行したり、永住ビザを発行して帰化させたりする積極的な政策も必要だろう。国際的難民受入れについても、労働力を提供してもらうと云う意味で考えなおした方が良いと思う。



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