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特集記事

Vol.198 -- 2016 年 10 月号

徳川文武の「太平洋から見える日本」

徳川文武

第八十九回 知らしむべからず依らしむべし

  我々日本人は世界中でも懐疑心が弱い国民だと言われる。それは美しいことだが、欠点につながることでもある。コンビニが頻繁に強盗に狙われる世の中で、公共の場所での忘れ物は大方持ち主の元に戻る稀な正直者の社会でもある。長い江戸時代の平和は遺伝子に組込まれ、明治維新以後の軍事政府の悪政にも忍耐強く服従してきた。太平洋戦争敗戦後に民主主義時代を迎えてからも、我々は政府や役所を信じ続けた。帝国主義を振回し共産党軍事独裁を強行する中国では、国が政策を講じれば、これを信用しない国民は対策を講じる。

お人好しで自立精神の不足
 今夜のテレビニュースでは、TPP発効で八万トン余りの輸入米が安く市場に出回らない方法を政府は採るとしてきたが、その見せかけが発覚した。すなわち、従来から輸入商社である兼松は二〇一三年輸入米を一キロ約一〇五円で調達し、約一四五円で政府に売り、政府は約一九四円で国内卸売業者に売る。実際は兼松が卸売業者に一キロ四〇円を調整金として支払うことで落札していたと言うのだ。したがって、国内の食堂産業は政府売却価格よりも実質的に安く(一キロ約一五四円)卸売業者から米を調達することができると言う。また米の不作に備えて、政府は毎年米を備蓄し、古米になる米をただ同然の価格で関係業者に売却しているが、国民の手には入らない。どんな安売り店の小売も、精米は五キロ千円以下では屑米でさえ買えない。政府は国民をのけ者にして、輸入業者、卸売業者、国内米生産者、食堂産業などと結託して、国民には憲法が保障する、知る権利を無視して詳細を知らせない。

世界の食品消費税はさまざま
 安倍改造内閣は参院選に鑑み消費税率上げを見送った。その「低減税率つき十パーセント消費税」食品について考えて見よう。米国では食品(酒類を除く)の消費税率(売上税率)は州毎に異なるが、何れも食品の種類によって一定率を課税するか、非課税かである。非課税の対象は生活に必要とされる食品である。課税対象は、チョコレイトやピザと言った加工食品など必需でないものである。カリフォルニアでは課税率は約十パーセントだが、西欧諸国の消費税率は、米国に比べて社会福祉とも関連して、二十パーセント以上だ。税率は食品の種類のほか調理状態についても異なり、「お持ち帰り食品」には調理サービス税が加算されている。国によるが、欧米のレストランで食事をすれば、給仕に対する心づけ(チップ)も支払う場合が多い。レストランの給仕がより多くのチップを期待する理由は、レストランが給仕に法定最低賃金しか払っていないからだ。与党でありながら自民党とは一味違う公明党は、「低減税率つき(二パーセント減)十パーセント消費税」を主張していたが、低減税率の対象となる棚売り食品と「お持ち帰り食品」の明確な区別に無理があること、さらに低収入者層への「低減税率の購入分還付」の手続きも、今回消費税率改正の実現を困難にしたと思われる。低所得者たちは時給が低いので、還付を受けるために役所に出かけたり書類を郵送したりする暇もない。結果として制度の恩恵を受けることができなくなる。

役所の都合が最優先な日本
 私の三十年間の滞米生活の印象では、米国の政府や役所は国民の時間を日本の役所のように無料だと考えていないことだ。国民が出来るだけ簡単な手続きで事務処理を済ませるように仕組まれている。昨今日本も何かと機械化され便利になったが、日米の生活を比較すると、日本では役所に行かなければならない回数が余りにも多い。その原因と思われるのは日本固有の、「印鑑制度」と「戸籍制度」であろう。中国では偉い人しか印鑑は持たないので、通常は「拇印」を使う。中国に由来する日本の「戸籍制度」は「家制度」の名残である。米国では「出生記録」はあるが、「実印登録」はなく、「戸籍謄本」や「住民票」もない。個人証明は、有効な住居州の「運転免許証」と「国民番号」と「パスポート」ですむ。日本では地方自治体が発行した、名刺よりも大判の医療保険証を毎月医療機関に見せなければならないのと、六月に年度が変わる掛け金の年末調整が必要だ。米国の医療保険の年度は暦年で切替わる。初めて診療所に行くと、コンピュータにそこの患者として登録され、患者のカードが発行され、診療費は「小切手」や「クレジットカード」で支払う。診療の予約や診療結果は、インターネットでも通知してくれる。「運転免許証」や「クレジットカード」は自宅へ通常郵便で送られる。日本の諸制度では、どうしても政府や役所に依存が強くなり、自我独立が難しく、全面的にお上を信じるように馴らされる。

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