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特集記事

Vol.191 -- 2016 年 03 月号

徳川文武の「太平洋から見える日本」

徳川文武

第八十二回 起こり得る自動運転車の事故

ソニーが一九九九年に発売したアイボは「ロボット犬」だが、内蔵する「人工頭脳」が人間的表現をする「自律型ロボット」である。多くの空港で使用されている「無人シャトル列車」はシャトルセンタで運転環境を監視し自動運転を行うシステムである。多くの自動車メーカが開発試作している「自動運転車」は、国によっては運転手が乗車すれば公道上の走行が許可されている。

私が属する米国の電気電子技術者協会の機関紙スペクトラムに「自動運転車とその法律」と言う記事が掲載されていた。その見出しに、高度な技術だけでは自動運転車が市街を走ることはできないと書かれていた。その問題提起のシナリオは、「自動運転車」が公道を走っているときに歩行者をひき殺したとき、どんな法律が適用されるかであり、現在は多岐にわたる法律がない。グーグル社は、率先して試作した自動運転車に試験運転者を乗せて、カリフォルニア州マウンテンビュウやテキサス州オースチンの市街を走っている。二〇一五年、シリコンバレイのテスラモーターズは車の持ち主に自動操縦モードに切替え、音声警報を与えて補助を運転するようになっている。今のところ、グーグルの専門試験運転手とテスラの運転手は「運転席に人間が座り、ハンドル近くに両手があり、道路を両眼で注視すること」を条件にこの運転をしている。二〇一三年日本は自動運転車の初めての試験運転を米国で行ったと書いてある。

現在の「道路環境」は人間が自分の感覚により状況を判断する必要がある。自動運転車に「組込まれる機能」は、個人差がある「人間運転者の動作」をそのまま置換えるものではない。ここから「自動運転車」を「ロボット」と呼ぶことにする。自動車運転で「人間が起す事故」と「ロボットが起す事故」とは「特徴が異なり」、これらを比較することは重要だ。自動運転車の機能は、進歩を続ける「自動車技術」の延長線上にあると考えられる。自動運転車が起す事故は、これを賠償する損害保険や生命保険があるため、時代とともにその取扱いが変化する。

人間が起す自動車事故の例として、
1)路肩を歩行中の児童が自動車に跳ねられ死亡(歩行者は交通規則を遵守)
2)コンビニの駐車場で運転者が前進と後進を間違え建物に衝突(不十分な運転技術)
3)高速バスが衝突などの大事故(不十分な運転技術や運転者の精神肉体状態)
これらは「自動運転」機能が動作していれば、起こらないだろうが、「ロボット」には人為的な運転操作の誤りとは異質の事故原因がある。

ロボットが起す自動車事故の例として、
1)論的にないはずの事故が起こる(ソフトウエア設計や動作の欠陥)
2)無線制御を乗取られたドローン(通信ソフトウエアの欠陥)
3)ブレーキや操舵など基本機能を乗取られる(ロボット車でない自動車でも起こる)
ロボットに組込む「人工頭脳」の主役は複雑な電子回路を制御する、何百万行ものプログラム命令である。ロボット機能の確認には人工的に生成した種々の組合せの試験データを使う。ロボットの「誤動作」は試験データ数を増やしただけでは発見できないことが多い。「誤動作」の確率は製品開発費用を増やせば減るが、これは事故賠償費用との兼合いになる。自動車は大量生産と車種間の共通部品や設計の共通化により、車両あたりの製造単価が大幅に下がる。その反面、欠陥部品や欠陥設計は不良製品数を増やすことにもなる。例として、エアバッグメーカータカタは何百万何千万に及ぶ欠陥商品を世界に販売し、回収が必要になった。フォルクスワーゲンはディーゼルエンジンの排気制御偽装ソフトウエアの組込が発覚し、各国から訴訟を受けている。

ロボットが人間運転者より優れている機能の例は、
1)無理のない運転」(飲酒、追越し、不注意、過速運転がない)
2)「全周視野、霧、暗がり」に対処(視野不足不良がない)
3)「車線変更」(人間判断より迅速な表示灯点灯)
4)「前進と後退の正しい選択」(誤操作の回避)

最近、デザインと性能が良いことは、日本の自動車メーカが目指すところだろうが、高価な自動運転車よりは、高齢者が乗る自動車には、最高速度が五十キロくらいで、前進と後退を間違えない、加速とブレーキを踏み違えないような設計を盛込むことを急いで欲しい。そのような安全運転のための設計の工夫が現実的になれば、高価な「自動運転車」を急いで生産しないでもすむ。日本だけが国際的な基準から外れることは避けたいが、「高齢者社会の時代」に、自動車設計基準の見直しと改訂基準を世界に提案し、日本の優位性を発揮できる時期が来ているのではないか。

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