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特集記事

Vol.181 -- 2015 年 05 月号

徳川文武の「太平洋から見える日本」

第七十二回 格差拡大の是正こそ消費者需要増加の鍵

低所得層の生活が改善する社会の実現を
統計によれば、日本の最低賃金は先進国中で世界最低、日本の非正規労働者賃金(パート賃金)も先進国中最低だ。インフレ予防と言う政府の圧力の下に、日本の賃金は意図的に低く抑えられてきたと思う。米国では頻繁に解雇は行われる一方、賃金の抑制はされない。日本の日立のようなドイツ大企業シーメンスでは、不景気なときに従業員の賃金を下げ解雇を避けたと言われる。我々一般国民はこの二年間に景気が回復した、生活が楽になったとは感じない。半年くらい前から、どこを向いても工事が多くなり、我が家の近隣の高価な土地に次々と杭が打ち込まれ、空前の建設景気が到来した。建設工事の増加は、資材が売れ工事労働者の雇用が増えたことに見えるが、過熱する建設市場では資材や人件費の高騰、事業の効率化で増益の一方、雇われる労働者が稼ぐ金はそれほど増えたわけでもなく、パリ経済学校のピケティ教授が唱えるように、持てる側と持たない側の格差が時と共に開いたと感じる。

政権に不満な有権者が国内経済好転の鍵をにぎる
日本でも米国でも選挙の投票率は低下し続けている。低下の理由は、アフリカ系やヒスパニック系の低収入層が政権への期待を諦めたからだ。カリフォルニア州では、あと五、六年でヒスパニック系人口が州人口の半分に達する。民主党のオバマ大統領が当選したとき、日本で民主党が政権を取ったとき、投票率は通常よりもかなり高かった。日本で民主党の政権は毎年変わり、それもお粗末な変わり方だったので、民主党の回帰はむずかしい。一方、長い間自民党政権から恩恵を受けた資産家や大企業の支持者の投票率は高いものの、これに不満なより多くの有権者の投票率は低い。当選は得票の差だけで決まるから、「自民党に不満な有権者が多い」にもかかわらず、自民党が一人勝ちをする結果となる。安倍総理大臣は、与党は有権者に支持されたと言うが、投票者に支持されたのだ。重要なのは、「国の経済を好転」させるために、「与党を支持しない有権者を助ける政策」が必要なのだ。このからくりは、米国が低収入の移民を続けるのは、当座は収入が低く子沢山の移民に金を多く稼いでもらい、その大きな消費により経済を活性化しようとするのと似ている。

中小企業と低所得者の消費者が豊かになる経済政策が重要
全労働者中一パーセントにも満たないと言われる高収入専門職が、「時間」ではなく「成果」で賃金が支払われるように法制度が変わる。それよりも重要な問題が放置されている。「年収三百万円以下」の労働者の生活支援とこの仲間にも入れずに雇用を待機している人々の数が、賃金労働者中で四割を占め、年々に増加していることだ。安倍総理が高らかに「自民党のおかげで春闘では六割の労働者の賃金が上がった」と叫ぶが、これらの大企業の下にある圧倒的に人数が多い中小企業労働者の賃上げが出来ないと言う犠牲の上に賃上げは実現された。中小企業は大企業に納品する品物の材料費が円安で上がり、高い賃金でないと新卒が雇えず、利幅がもともと薄くなっている。我々消費者が知るように、原油価格が従来の半分に下がっても、日常消費するガソリンの小売価格や電気料金は一割も下がらない。その一方、原油価格が一割上がれば、小売価格は即座に一割上がる世の中だ。非正規労働者派遣も条件が改善したようには見えない。

託児料金(保育園や幼稚園)の全額補助
低所得層では「妻の副次収入」が「最低賃金時給」程度か、「託児が必要な幼児」を抱えるとき託児料金を差し引くと「働いた分の賃金」が殆ど残らないか、赤字にさえなる。かれらの「家族生活は破壊」するか、想像もつかないほど悲惨な状態になる。安倍政権は「輝く女性」と調子良いことを言うが、低所得層の女性の「働いた賃金が幼児の託児料金」で目減りしないよう、とくに一人親家庭に対しては「託児料金(保育園や幼稚園)の全額補助と優先入園」を即刻法制化するべきである。母子家庭で十三歳の女の子が学校を中退して働き、兄弟を支えると言う場面がテレビで紹介されたのを忘れることが出来ない。助けてあげたくても、「日本の個人情報保護法」では、彼女を探し出すことさえ出来ない。政府は不完全な法律(施行法など)を次々に成立させ、「社会をますます住み難くしている」のではないか。その割には、成立させて欲しい法案が次々と廃案になる。

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