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特集記事

Vol.178 -- 2015 年 02 月号

徳川文武の「太平洋から見える日本」

第六十九回 より公平な社会の実現を試される政治 第三部
最近の日本の政治は「より公平な社会」から、ますます遠ざかっているように感じる。民主主義が目指す「公平な社会」とは「物事の決め方に不正や不平等がない」ことである。昨年十二月の総選挙で与党主導の再選を展開した安倍総理大臣は、過去二年間「何でも俺が決める主義」を展開している。その特徴は反対意見に対して自分の軌道を修正しているようには思えない。多くの場合、政策は実行してはじめて問題点が明らかになるので手直しが必要だ。個人情報保護法には、それが守られないときには「どう対処するかの法律」が十分準備されていないので、米国のように個人情報保護法が役に立っていない。とにかく日本には今以て必要なことを定める法律がないことが多く、不備も多すぎる。

四年前に起こった「東日本大震災大津波」からの復興事業は、復興住宅建設は計画の二割も着工されていない。政治とは一度命令すればそれで終わりではなく、成果が上がったり目的が達成されたりすることにより、その「政策が評価される」のだ。ことあるたびに、安倍総理は被災地を毎月訪れていると言うが、それは臭いものに触れない大名行列なのか。「東日本大震災大津波」では、「自然災害」と「原発事故」による「人工災害」の両方が起きた。地勢的に島国である日本の国土には大規模な「自然災害」が起きやすく、人間の生活が高度化するほど「人工災害」の規模も大きくなるから、十分な備えが必要になる。それは金をかければ防ぐことが出来るというものでもない。何兆円もかけ高さ何十メートルもの防波壁を数百キロに及んで建設すれば、地元の漁業活動は出来なくなる。何兆円もの金をかけ住宅を高台に移動しても、それが長い海岸線を持つ日本列島の沿岸の地域生活を保証するわけでもない。豊かな日本の自然の恵みを受けつつ災害を少なくする工夫に妥協点を求めるのが、現実の解決策となるのではないか。

専門的知識と経験により問題解決が必要なとき、先進国では「識者委員会」を組織して結論を出し、政府はその結論に従って政策を実行する。欧米諸国では「識者委員会」は政府から独立しているが、日本では殆どが政府お抱えの「御用委員会」である。その委員会の顔ぶれの選択や判断に政府が口を挟む。典型的な例は、公害や薬害を政府がどう取り扱うかの調査委員会、原子力安全委員会、何々委員会と日本社会特有の「政府結論、先にありき」が主導原理だ。原発事故による汚染問題は客観的に見てロシア(ウクライナのチェルノブイリ)で起きた事故に比べて軽度だと評価されているものの、東北の事故現場の収拾は大幅に遅れている。そればかりか、東電下請け会社の作業員の悲惨な労働環境と労働条件は隠蔽され放置されているのも、日本ならではの状況だ。このような状況では、「時間を浪費」せずリーダを決定し、事態の収拾に国が乗り出して「解決を急ぐ」ことが最重要である。東京オリンピック開催が決まるや、金を儲けたい集団に後押しされて、とんとん拍子に計画が進むが、災害復旧と復興は対応の遅さが目立つ。それとも、われわれ日本人には対処・解決能力が不足しているのだろうか。事故当時の民主党菅総理や枝野官房長官の姿が思い起こされる。ここでも中枢の閣僚が勝手に判断するより、専門家と連携した冷静な事態収拾が望まれた。正大臣は日常業務に専念するべきで、副大臣は緊急業務に実力を発揮するべきだ。

沖縄の基地問題については、歴史的に政府の態度は、何とかして日米安保協定を結ぶ米国と沖縄住民との「摩擦を避ける」ことが最大の焦点であり、日本の防衛を根本から構築することは「厄介な問題」だから戦後の歴代内閣が避けて通った道だ。しかし、自国の防衛は政府の最重要課題であるはずだ。この状況を見透かした中国共産党は国民に洗脳教育を施し、いまや東アジア大陸南部を陸と海から支配するために着々と包囲し始めている。その表れとして、中国から延長する鉄道網と高速道路が次々に建設されている。かれらの触手はアフリカ大陸と南米大陸にも伸びている。中国共産党が目論んでいる世界支配は、明帝国時代の宦官であるイスラム教徒の鄭和が十五世紀に広げた「航海網」の再構築に見え、この範囲は紀元前三世紀に中国を統一した古代秦帝国の「大陸支配」に輪をかけた広さである。中国共産党の野望は、世界第二になった経済力と軍事力を背景にしたものだ。一方、最近台頭したイスラム国は、支配領域の目標を「回教歴史上の最大領域」と発表した。さて世界地図が示すように、中国共産党とイスラム国が関心を持つ共通地域は、かつてはロシア帝国が南下領有してソビエト連邦が支配した回教諸国である。ひょっとすると、イスラム国と中国は「領土支配」と「資源独占」と言う面で、紛争を起こすかも知れない。


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