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特集記事

Vol.176 -- 2014 年 12 月号

徳川文武の「太平洋から見える日本」

第六十七回 より公平な社会の実現を試される政治 第一部
 第二次安倍政権は解散・総選挙に突入すると言われている。年末なので投票率は下がるだろうが、アベノミクスの恩恵を受けた支持層が多い組織的な自民・公明に有利な選挙になると見られる。東日本大震災大津波があった翌年二〇一二年の年末、被災地域の復興事業が軌道に乗る前、民主党内閣が倒れ自民党政権が取って代った。総選挙が年末にあると、進んでいない震災復興の予算執行が再び大幅に遅れ、安倍政権の新政策も遅れたり取り消しになったりする。毎日の飯もろくに食えない国民が大勢いるのだから、国民に雇われている国会議員たちは、諸事情を十分予見して奮闘してもらいたい。総選挙と言うお祭りをするために、すでに予定されていた本来の政策が妨害される解散・総選挙は見送るべきだ。

国民番号の制度化を早急に
国民番号は政府と国民個人をつなぐ最も基本的な仕組みである。この情報化時代に、効率よく正確に国民に対する事業を行うには、統一された(一元的)国民番号制度化が急務だ。これこそ、国民には便利なものであるが、縦割り王国日本の省庁が嫌う制度だろう。国は国民の基本的権利を保障する代り、国民一人一人に義務を課している。これを可能にするには、国民一人一人の基本的な情報を国が把握する必要がある。国は社会福祉や課税のために、個人の戸籍・住民情報や財産・収入情報などが必要だ。諸外国では国民番号は、社会福祉、住民登録、税務処理などの目的に使われている。

手書きだった戸籍等の原簿が「改正原戸籍」としてコンピュータ化されたのは、つい二十年ほど前のことだ。現在戸籍制度があるのは、世界で日本の家制度を踏襲した日本、韓国、台湾のみである。日本のように、個人の名前や住所に「多くの文字と異なる読みが使用」されている国では、個人の同定を「番号」で識別するのが「事務の効率化と正確さ」にとって有利になる。情報技術の発達により「文字と読みに割り当てた」符号により記述できる。

日本の国民番号制度が遅れている理由
新憲法で再出発した太平洋戦争敗戦直後の日本では、国民番号制度化が早期に叫ばれたものの実現しないでいる。その主な理由は、一九六〇年代に何でも時流に反対する左翼政党が「国民背番号制度」が「徴兵制度」につながると言う偏見を国民に植え付けたため、国民の間に根拠がない嫌悪感が定着したとも言われる。しかし、便利な制度は、使い方を間違えば、危険な道具になることもある。コンピュータと携帯電話が広く普及した現在、個人情報の盗難が幅広く横行しているのは日本だけではない。

米国でも政府の軍事情報が他国により盗まれたり、個人情報が情報産業から洩れたりする。しかし、宗教が社会基盤である欧米諸国では、「詐欺や盗用」に対する刑罰が日本に比べてことのほか厳しい。先刻日本で起こった事件で、教育産業の情報担当者が、管理する顧客の個人情報を盗み出し売りさばいたが、罪状はうやむやであった。日本の個人情報保護法は米国に比べても厳しいが、運用規則が不備なのだ。

国民番号制度のご利益
国民番号制度が省庁の枠を超えて一元的に使用されたら、最大の利益を受けるのは税務署だろう。一方、国民番号制度に最も反対するのは多額の現金を動かす政治家だろう。だから、国民番号制度は国会を通らないのだと邪推する。日本はまだまだ現金社会、証書社会、印鑑社会から抜けきれていない。国民番号制度はクレジットカードと同様に、カード社会には都合が良い。日本には多数のコンピュータがあるが、その使い方は欧米諸国にははるかに及ばない。

米国では国民番号は九桁の数字で、生まれたときに国から付与される。死んだ人の国民番号は、一定の年限が過ぎれば再利用される。米国の国民番号は社会保障番号と呼ばれ、起源は大不況の振興政策に際して、一九三六年ルーズベルト大統領の治世に制度化されたものだ。社会福祉や金融口座や税申告には必ず必要になる個人番号である。私が三十年も前に受け取った米国の社会保障カードは、社会保障局から発行される名刺大の「紙片」である。

日本では個人の同定に写真がない健康保険証も有効であるが、「財布に収まらない、名刺より大きい寸法の証書」を持ち歩くのは具合が悪い。また、これを毎月医療機関に提示する必要も余計な手間だ。自動車の免許証や個人同定の写真つきカード(日本では住民基本カード)に必要情報を得る機能を付加できれば便利だ。住民基本カードにさらに通信機能などを追加すれば「徘徊する認知症老人」の確認にも役立つ。医療機関が毎月患者の健康保険証と言う証書を点検すると言うやりかたは、いかにも前時代的と言う感じがする。

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