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特集記事

Vol.162 -- 2013 年 10 月号

徳川文武の「太平洋から見える日本」

第55回<東京オリンピック開催に何を期待するか>
何のためのオリンピックなのか
 九月八日、七年後二〇二〇年オリンピック大会の東京開催が決まった。自分で目標を設定できない日本では、オリンピック開催が格好な宿題になった。いつもながらの、熱しやすくさめやすい日本の姿、政治家たちは手の内の重要な宿題を放り出し、世の中は「オリンピック景気」で血眼になり始める。一九六四年と二〇二〇年とでは、「商売繁盛」という以外では、東京でオリンピックを開催する「意味と目的」が全く異なることを意識した日本人はどれほどいただろうか。私は個人的には、オリンピック大会は「発展途上国」で開催するべきだと思う。なぜなら、発展途上国にとって、競技場や交通手段と言う「箱物」の建設は、明日から役に立つ社会下部構造(インフラ)として、国の発展に欠かせない。一方、先進国にとっては、すべてが「おまけの商売」になる。

今回はすでに国会を通過した優先事業を差しおいて、「国民の税金を無駄に使う懸念」もある。すでに予算申請をしたオリンピックの箱物について、請負側は一部について二倍の計画修正見積を出した。なぜ東京都は初期見積を主張しないのか。それとも、猪瀬知事は国民に「嘘の低い見積」で金がかからないオリンピックが出来ると宣伝し、業者と結託して「高い見積を事前に約束」していたのか。大儀を立てて多額の「便乗予算」を計上するのは後進国がやることだ。猪瀬知事が言うオリンピック積立金四千億円は、二千二百万人の大東京住人、一人当り二万円に相当する。

観光は国の経済の柱になるか
江戸時代に盛んになった名所旧跡めぐりは、当時、国内の人間の流動を盛んにし、地方経済を活性化した。今回の東京オリンピックを機会に日本を「観光立国」にしようと言う声が高いが、「経済効果はきわめて低い」と私は考える。世界年鑑で見るオーストリア、スイス、日本の観光収入(計算方法は不明)の一九九八年統計は次のようになる。人口比率にして、日本の観光収入はこれらの国の六十分の一に相当するから、日本政府があせるのも理解はできる。

テレビの収録番組で紹介される外国人観光客が「日本はすばらしい」とお世辞を言うが、日本人や中国人とちがって、欧米人は旅先で「大金を使う」習慣がない。事業で日本に来る外人たちも、日本人とは違い、自分の懐から遊ぶために大金を使うことはしない。もちろん、日本企業の接待は大歓迎だが、見返りはしない。もっとも、日本と異なる社会の人々は、いまから七年後には経済力が高まり、現在の外国人観光客と異なる旅先での「消費性向」を示すようになるかも知れない。それでも、かれらの「消費性向」は、財力よりも社会的習慣に強く左右されていると思われる。

外国人観光客に対する日本人の思惑
いつもながら、日本人がもつ外国人観光に対する思惑は「期待や幻想」、非現実的であって、彼らの「動機や行動」とはちがうのだ。その理由の最大なものは、欧米人たちの海外旅行に対する心構えを理解していないことだ。第一に欧米人の旅行は陸続きの大陸旅行が主体だ。第二に旅行に行くなら「贅沢をしたい、金を使いたい」とは思わない。これから経済成長するアジア人の旅行行動は予測がつかないが、日本に来て「高価な金品」を買うのは「面子民族」の中国人くらいだろう。一般の外国人観光客は「けちに旅行をしよう」と金をかけないのだ。最近は日本人も財力が低下してきているから、以前のように面子のための結婚式が減り、金額は数百万円くらいだろうが、欧米だったら普通は教会で結婚式を挙げて数千ドルで日本の十分の一位なのだ。

外国人観光標語「おもてなし」
外国人観光客誘致の標語は、小泉政権時代からは「ようこそ」、今回は「おもてなし」となった。「おもてなし」をしたからと言って、外国人観光客が期待するような大金を使ってくれることはないだろう。日本人が勝手に「おもてなし」と思っている心には、外国文化を受け入れると言う姿勢が足りないのが残念だ。日本人だけが観光客なら話は簡単だが、外国から観光客を受け入れるとなれば、外交、政治、海外文化、治安、外国語など全く別次元の問題が加わる。世界地図を見れば分かるように、日本まで千五百キロ以内の国は、台湾、中国、韓国、北朝鮮、ロシアしかない。経済成長する南アジア諸国は、何れも三千キロ以上離れている。最近の低価格航空券で四、五時間以上辛抱して来てくれる旅行者が激増することに期待をかけよう。
国名 人口(百万人) GDP(米百億ドル) 観光収入(米十億ドル)
オーストリア 8 19 11
スイス 7 19 7
日本 126 290 3
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(送り先 月刊ハロー編集部)
 


 

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