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特集記事

Vol.142 -- 2012 年 02 月号

徳川文武の「太平洋から見える日本」

 第35回<日米租税協定で米国所得に二重課税>

  私の米国所得に「米国政府、そして後で日本政府が課税」すると言うことが、今回起こった。日米間の「新租税協定」の趣旨には、「二重課税と脱税の回避」をうたっている。国際間の二重課税の問題は、両国がその納税者に対して取り決めている「所得税法」の徴税条件の「食い違い」から発生する。「税務上居住者」に関する条件も日米で違う。国内で起こる他の課税分野でも、製品製造過程に起こる消費税の多重課税と、小規模小売業が消費者から徴税した消費税の不納税は合法だが日常に起こっている。
国外所得があるときの所得税
 国税庁のウェブには、「外国税額控除を受けられる方へ」と言う題名で、平成二十三年十一月に作成された例題つきの説明文書が公表され、国税庁の定義による国内「居住者」は外国の所得も申告する義務があると書いてある。税務署に行くと、納税説明文書や用紙が置いてある棚に、「外国税額控除に関する明細書」と言う四頁の説明と記入用紙が置かれている。「外国税額」と言う、聞きなれない用語は、「国税庁が定義する外国所得」である。
 さて、「外国税額控除を受けられる方へ」を注意深く読むと、この控除を受けるには、第一に、その所得が生じた外国へ提出した税申告書写しを添付すること、第二に、その年度分の確定申告に外国税額控除明細書を添付することが必要とされる。「外国税額控除」の上限は、日本の国内所得と合算した「外国税額」の割合だと言うのだ。要するに、所得を生じた外国の税務署に納める税金は、日本の国税庁により、再び、控除されなかったこの割合で課税され、完全には控除されないことが明記されている。一例として、「国税庁が定義する外国所得」が、「国税庁が定義する国内所得」と同額だとすれば、「外国税額」は最大「半分」までしか控除されない。すなわち、半分以上が日本でも課税される。逆に言えば、海外で払った分と合計すれば150%以上の税金をこの「外国税額」に対して払うことになる。こんなむちゃなことが許されるのだろうか。ここには述べないが、これを減免する方法が相手国側にある。
納税者に対する税務情報
 新日米租税協定は七年前の平成十六年に批准された。日本と米国の納税者に対する情報提供は、そのウェブを見ると、日本の役所は「知らしむ可からず、依らしむ可し」で貧弱な情報公開、米国の国税庁は「いらっしゃい、資料あります」で豊富な税務資料を公表するのを比較すれば、その差は歴然としている。日本では有料の公認税理士や無料で税務署の税務官が支援、米国では有料の公認会計士や税金計算ソフトウエア、又は豊富な国税庁の資料を使い自分で税金を計算する。私は三十年間、日本では非居住者、米国では居住者、全ての納税申告書を自分で書いて来た。二、三回ほど、米国税庁から指摘は受けたが、「事情聴取」など受けたことはない。米国では、インターネットがまだ余り普及していなかった一九八五年頃から、PC上で税計算、様式印刷をするソフトウエアが普及し始め、私も大いに助かった。もちろん全ての利用者サービスは、米国の方が日本よりも時期的に早いが、最近のウェブ上で税務計算が無料で出来るのはありがたい。ただ、特殊事情の計算は普及版の税計算ソフトウエアには含まれていない。そのような場合は、エクセルのような表計算を使えば可能だ。
租税協定の中身
 私は米国の永住民だから米国民と同じ条件で納税申告書を米国税庁に送っていた。ところが、昨年十一月日本の国税庁から平成二十年から二十二年まで三年分の事情聴取を受け、私が平成二十年に大学に教職を得たことで、日本の税務的居住者になったと判断された。私はこれらの年度の確定申告時に外国所得を申告していなかったので、「外国税額控除」は受けられず、修正申告もできないと税務官は言う。したがって、三年分の外国収入の「税金の二重取り」をされた。
 私の米国所得への国税庁による聴取は、合計五回ほどで今年一月に決着し、同じ所得に諸控除があった米国で払っている税金に加えて、控除がない加徴金は、自動車が買えるほどの額になった。私のような人間を標的にするよりも、なぜ高額脱税者を標的にしないのかと、私はこの税務官に言ったが、課長から命令を受けた担当の税務官は、とにかく、規則に従って好意的に事務処理をすることに専念した。法律は国や文化が変れば異なる。日本の国税庁が悪いと言うより、「日米租税協定」は「納税者の立場」を反映していない、「不完全なのに強力な法律」だと言うことである。
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