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特集記事

Vol.133 -- 2011 年 05 月号

徳川文武の「太平洋から見える日本」

 第26回<北関東太平洋沿岸災害の後始末と復興>

  三月二十二日、カリフォルニアに入り、米国で二週間を過ごしながら、NHKの海外向け衛星放送を見ていた。テレビ映像に出てくる内閣官房長官は、製品不良を出した企業の品質管理課長のように、自分でも理解できない数値の羅列に終始した。技術集団でない経産省傘下の原子力安全保安院審議官は、東京電力の情報を仲介するに留まった。東京電力は原子力発電所について、事故の技術的内容、適切な応急処置、外部支援(米国やフランス)の要請など、基本的な判断を下す能力に欠ける。日本に帰国して、災害から一ヶ月が経過したら、「復興構想会議」が結成されたが、これは被災地の都市や産業や住居の長期復興計画であり、被災者の不便な生活が即刻改善されるわけではない。政府に求められているのは「短期中期」の災害復興計画であり、省庁に対して実行権限をもつ「災害支援部隊」を被災者も入れて組織し、被災者の「支援の仕方」と避難生活の「時間的見通し」を早急に協議して発表するべきだ。
北関東太平洋沿岸災害(地震、津波、原子力発電所事故)の発生後一ヶ月が過ぎ、総理大臣はやっと現地入りし、東京電力社長は福島県知事に挨拶に行ったが、被災者の「救助援助」と災害の「後始末」についての遅れには呆れる。今回の災害では役所が押し流され機能が破滅した市町村が多いのだから、地元出身国会議員たちは、もっと積極的に救済に参加するべきだ。津波災害で沿岸の住民は家が流され住む場所がない。地震や地盤液状化で建屋が損壊して生活が出来ない人々や、操業できない企業が東京近郊にも多い。今回の災害は、政府にとっては「時間勝負」の重大事であるのに、のろのろだらだらと、まるで他人事のようだ。飽食した犬は動こうとしない。国民が見たいのは、議員同士のつば競り合いではなく、緊急閣僚会議の白熱激論の実況報道だ。一方、避難所に入った被災者は運が良い方で、隔離された多くの場所で「今なお」物資も医療も極度に不足するのを、政府は見殺している。国庫には緊急物資も緊急燃料も十分に備蓄確保してあるのに、これを被災者に割り当てようとはしない。電池も燃料も余っているとも聞いている。がらがらの高速道路も救援物資運送車に利用を許さなかったから、救済が遅れた。第二次大戦中の杉原大使の恩を忘れず、医療機器と医師団まで送ってくれたイスラエルの助けも十分には活用しなかった。地元の日本医療機関は倒壊し医師がいなかったのだから、国際赤十字でないイスラエル医師団にもっと治療をしてもらうべきだった。三十年の米国現地人生活をした私がもつ印象では、米国では、政府も民間企業も目的意識を持って「迅速な判断と行動」で問題に対処している。欧米の法律には、非常事態を予測して「例外事項」がつねに考慮されているが、日本の法律には「法の抜け穴」は用意されてあっても、実施となると規則一点張りで優先条件は考慮されない。生命の危機に関してのその違いは、日本では「規則を守り生命は救わない」、欧米では「規則を逸脱しても生命を救う」ことだ。
毎回ながら、問題の処理がうまく行かない原因は「省庁の縦割り」だとか「縄張り意識」だとか言い訳される。その度に、罪もない多くの国民が犠牲になる。「縦割り弊害」は「規則第一主義」から生じる。そこで超省庁の「非常事態庁」を常備し、災害時には「総理大臣の全権」を委譲して、「最少不幸社会」任務を遂行させたらどうか。「目的第一主義」で処理すれば、迅速な対応が可能になるかも知れない。「非常事態」とは、天災(地震、洪水、台風、飢饉、疫病など)と人災(原子力発電所事故、海洋や大気汚染、化学汚染など)とするが、国土が侵略された場合と経済危機だけは別に扱う。「非常事態庁」は別名を「社会保障庁」と呼んでも良い。多くの専門分野の識者と契約して、常時、各省庁の機能を横断した事態を予期したさまざまの研究や模擬実験を行って腕を磨いておく。ここの職員は各省庁へ送り込んだり交換留学したりさせる。若者もどんどん雇う。いわば「頭脳集団(シンクタンク)」としての機能をもたせる。さらに、この集団は必要に応じて、総理大臣の特権で、実行部隊や命令権をもつものとする。全地球的なエネルギー節減や資源保護などの国連相当機関への助言も可能な知識と能力も蓄えるものとする。このような構想も、親分子分関係や肩書きが実力を凌駕するような、日本社会ではうまく機能しないかも知れない。
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