Vol.55 -- 2004 年 11 月号
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良い仔犬の選び方
新しい家族だからこそ
慎重に |
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↑ブリーダーとしてのレベル向上のため、ドッグショーにも参加しています。 |
仔犬を選んだ理由でよく聞く話が「ペットショップで目があってしまって」「あまりにも可愛くて」「流行の仔犬が安かったので」などをあげる方がいます。しかし、「犬を飼う」事は、ひとつの命を家族に迎えると言う事です。その後の責任はすべて飼い主にあります。毎日欠かさず世話をすることはもちろん、周囲に迷惑をかけない、そしてその犬と一生を共に暮らす心構えで、選ぶときにはおおいに迷い、じっくり考えることが重要です。最近ではペットブームの影響もあって、安易な交配が行なわれ、先天性白内障をはじめ股関節不全など、生命は脅かさないものの犬としての健全で楽しい生活を不幸にする機能障害をもつ仔犬が多くみられます。せっかく選んだ仔犬が、産まれながらにして病気や機能障害を持っている可能性があったならそんな悲しい事はありません。では、そのような仔犬を選ばないためにはどうしたら良いのでしょうか?
今回取材にお伺いしたのは、我孫子市寿の「スターセブン」。ブリーダーとして長年の実績と信用があるお店です。代表の石塚さんは「まずは良い犬を知ることです。良い犬とは、『スタンダード(標準)に近い犬』を言います。犬は犬種ごとに国際畜犬連盟(FCI)の定めた犬種標準があり、国内でもJKCが定めた犬種標準があります。体形(頭部、あご、ボディ、四肢、尾、サイズ)から、毛の長さ、毛色、歩き方、性格まで事細かに定めてあり、優良ブリーダーは、この『スタンダードに近い犬』をつくり上げることを目標にしています。そのためには、遺伝性の病気はもちろんのこと、あらゆることに注意をはらいながらブリーディングを繰り返します。ですから、健全な犬が多いのです」とのこと。でも実際、仔犬を見てどの犬が「スタンダード」に近い犬なのか素人にはなかなか分かりません。そこで結局は、良いブリーダーを選ぶことが良い仔犬を選ぶ方法のようです。仔犬の親を見せてくれ、3代先の話まで詳しく教えてくれる様なブリーダーのところで買うことをお薦めします。「ブリーダーと多くの会話をし、ポリシーを聞いてください。良いブリーダーならきっと喜んで話してくれるはずです。小さくても尊い命。その命を託すのですから。私たちは、仔犬を買って貰ってからお客さんとの長いお付き合いが始まるのですよ」との石塚さんの言葉が心に響きます。
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